高津航空機事件

まぁ何日か前に高知で飛行機事故があったじゃないですか
まぁそれのをドラマチックに小説にしよう
まぁ書けと友達と上層部に言われたわけですよ
まぁ書くしかないよ
まぁそれにしても「まぁ」が多いよな






というわけで……







































高津航空機事件
大リーガーの名前だけに不吉な






それは異常が発覚する前の十二時間前の深夜二時の事だった…


札幌空港では夜の点検が行われていた
深夜言えども電灯は点いているためか明るい
そして修理班の 淵野辺 小太郎(ふちのべ こたろう)は三日間の徹夜で限界がきていた

「ね、眠い………」
そう言いながらも淵野辺はジャンボジェット機「X06」のタンク部分を点検していた
「あれ?…このネジ錆てるな……宮本ー!」
呼ばれたのは新人の宮本
「あー…PB型のネジを十本ぐらい」
「はい!」
すぐさま宮本は部品倉庫へと走る

倉庫は明かりは明かりで暗くは無いが明るいとは言えなかった
「PB、PB……これか!……あれ?でもBPて先輩言ってた気が……」
迷いつつ宮本はPB型とBP型が入っている両方の箱を持っていった

「ちと遅いぞー!」
「さーせん!持って来ました!」
宮本は両方の箱をドスンと地面に置く
「BP型はどっちだ?」
そう言うと「こっちです」とBP型のネジが入っている箱を揺らす
「おーおー……じゃあお前も手伝え!」
「はい!」


平成18年8月6日、午後1時35分
―札幌空港
「全く出張だとは…」
愚痴を言っているのは会社員の田中(たなか)
今回の出張をいやいや行く45歳独身
(なんなんだよこのおっさん……)
「ねー早く帰ろうよー」
「あ、待ってくれよ!」
その隣を歩いている若者中山と彼女の村田
「やっぱ北海道は冬行った方がよかったわ!」
「そんなぁ~」
彼等もあの飛行機に乗る乗客だ
『第6075便、広島空港行きがまもなく発着します』
「おい!急げ急げ~!」
「まってよパパ~」
空港のバスへと走っていくのは筒井一家4人
夏休みに広島へと観光しに行こうとする北海道の家族だ
彼等もまた、あの乗客


6075便のコックピットの中にいるのはベテラン飛行士手塚(てづか)と若手の中寺(なかでら)
「今日もビシッと指導してやるぞ新人!」
手塚は元気元気だった
「手塚さん指導は怖いっすから操縦桿が滑るんですよ~」
「む……なんか言ったか?」

―――1時42分

「そろそろ出発ですね……」
中寺は溜息を吐き、色々なチェッカーを押して離陸準備に備える
「6075便、そろそろ出発しますよどうぞ」
手塚が通信で管制塔に伝える
『了解、今すぐにでも飛び立てる』
「おし、行くぞ!」

『お客様にお伝えします、「CCC」6075便、広島行きはそろそろ出発いたします、シートベルを着用してください、なお……』
「飛行機、飛行機、飛行機~!」
筒井家長男の勇太(ゆうた)と次男の翔太(しょうた)は初めて乗る飛行機に興奮していた
「こらこら、あんまりはしゃぐんじゃないよ!ちゃんとシートベルトして!」
「「はーい!」」

6075便はある程度の速度を出していく
滑走路を走り、中寺は操縦桿を上げてゆっくりと(飛行機自体はかなりの速度だが)離陸する
そしてどんどん高度を上げて行き、広島へと向かう
「無事離陸した、どうぞ」
『了解、こちらからはあまり異常は見られない、無事を祈る』
そして通信は切れ、中寺は目標コースをずれない様に操縦桿を動かす
今一度直線コースに入り、自動操縦に切り替える


―――午後2時15分
離陸して丁度30分たった
しかしコックピットではすでに異常に気がついていた
「燃料の消費が激しい……すでに2時間使っている事になっている!!」
「速く管制塔に連絡するぞ!」
手塚が通信を利用しようとするが
なぜか通信が入らない
「くそぉ!!飛行機内で携帯や電波機器を使っている奴がいる!!」
「す、すぐに伝えましょう!」
中寺はコックピットを出ようとするが
「待て!こういう通信ってのは一度繋がらなくなると二度と繋がらねぇんだ!!」
手塚は中寺を引き止め、席に座らせる
そしてどこからか地図を取り出す
「まずちょっと引き返して秋田空港に行く!!」
手塚が現在位置と秋田空港を指で指す
「そこでなんらかの異常が伝わらなかったらまた引き返して海に落ちる!!」
さすがベテラン、状況の判断に迷いが無い
「わ、わかりました!すぐに向かいましょう!」
中寺はそれを放送で乗客に知らせる
『お知らせします、ただいま燃料部分の異常と管制塔への通信に異常があったため、急遽秋田空港に引き返す事になりました』
乗客が慌てだす
燃料に異常?馬鹿な、それじゃ俺等はどうなるんだ?
通信が繋がらない?俺等は死ぬのか?
『燃料の異常原因はわかりませんが通信の異常原因はお客様の携帯電話、または通信機器などの電波を発するものの使用が原因です』
すぐさま皆は見た
実はこの飛行機内では無情にもパソコンや携帯等を普通に使っている人が多くいたからだ
その人達は急ぎそれを隠す
『次にこんな事が無い様にお願いいたします』

6075便は進路を変えて進む
しかし乗客の混乱は治まらなかった
客が暴動を起こし、電波機器を使っていた者達を殴り蹴りし暴れていたのだ
「よくもお前等!!!」
「なにを!!」
もう客室乗務員が出ても意味が無い
それほど暴れていたのだ
しかし、それが発端だった
衝撃で燃料タンクが欠落し、落ちていく
「まずい!!このままだと海に!!」
急激に角度を変える飛行機に対し、乗客はまた混乱される
「おい!!どうなってんだこれは!!!」
『お客様!!直ちにお席に座り、シートベルトを付けてください!!海へ落ちます!!』
それまたものすごい混乱に満たされる
「おい!秋田に行くはずだろうが!!」
『言い争っている場合ではありません!!』
「そういう場合だゴラァ!!操縦士だせぇぇ!!」
みな戻ろうと気が無く、コックピットへ走っていく
自分がどういう状況か知りもせず


―――2時32分
ついに海面まで後300メートルとなる
「よし…このまま進めば……」
しかし操縦席のドアが開かれ、乗客が雪崩れ込む
そして手塚、中寺をしきりに殴り蹴り、コックピットを荒らす
「な、なにする!!」
「お前等の性で俺等の平穏は………」
もう遅い
中寺が操縦桿を引き下げ、飛行機がものすごい角度(75度)へと達する
もちろん、シートベルトを付けていない乗客はコックピットのガラスに打ちつけられる
「うわぁぁぁああああ!!!!」
そこに見えるのは常識離れしたスピードで向かってくる海面
「か、回避し






時は既に遅い
というか遅いにも程がある
6075便は汚い命を多く乗せ、海の中へと進んでいく
生存者不明、行方不明者全員
こんな馬鹿げた事故があってたまるか



つーか高津関係ねぇじゃん





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